高卒だけど英語の勉強始めたよー。
きっかけ
私の通っていた高校は地元でもアホで有名な高校でした。
高校っていうより動物園と言った方がしっくりくるレベル。
自転車通学だったのでちょうど通学路上にある某ファストフードで高校在籍中にアルバイトを始め、高卒を卒業してからもずーっと惰性でバイトを続けていました。
ある日、職場の仲良くしてる主婦さんから『うちの子供(中3)に英語教えてや』って言われ
(まあ、中学生の英語やしたかが知れてるやろ…)という甘い考えで引き受けたのが全ての始まりでした。
幸い、自分の高校のヤバさに自覚はあったので1日500円という半分ボランティア価格で夏休みのなんちゃって家庭教師を始めたのでした。
しかし、いざ教えてみると訳わからんのなんのって……
1日500円にしといて本当に良かった……
時間に余裕のあるフリーターというアドバンテージを活かしてなんやかんやで夏休みが終わる頃にはギリギリ教えられるレベルの学力を取り戻すことができたのでした。
その子は無事に高校に合格し、私の家庭教師は幕を閉じたのですが、当時の私は自分が語学留学に行くことになろうとは知る由も無かったのでした……
国内留学
家庭教師をすることによってギリギリ中学生くらいの英語力を身に付けた私。
また忘れるのは勿体無い。
どっか近場で英語勉強できひんかなー……っとネットで調べてたら……あった。
国内留学という何とも素敵な(留学よりは安く済みそうな)ものを発見。
ある程度の数レッスンを受けるならアメリカから日本語を勉強しに来てる留学生と3ヶ月くらい同じ寮の部屋で暮らせるという何とも素敵なプラン。
(これや!!これやで!!)
私はその場の勢いでバイトも辞めて申し込んでしまったのだった。
1月から私の国内留学は始まった。
ルームメイトは30歳のアメリカ人の女の子。(W氏)
私『こんにちは…、初めまして』
W『コンニチハ。』
両者『………………』
やべぇ、言葉の壁厚い……
あっちは片言の日本語、そしてこっちは片言以下の英語。
世間話すらできない
まず語彙が足りない。
あと、よく考えたら私人見知りするし、めっちゃ根暗や……
軽く絶望しつつも過ぎる日々。
基本的に留学生の授業は午前中、私の授業は午後やから喋る機会が少ない……
(ルームメイトはいつも宿題で忙しそうだし喋れる雰囲気じゃない。
思ってたんとちゃう……思ってたんとちゃう……)
しかし、ある日ヤツは現れたのだった……
M氏との出会い
ある日、ちょっと出掛けようと思って寮の階段を降りたらエントランス付近で寮の寮母さん(男性)とロン毛のアメリカ人に偶然出くわした。
寮母さん『おっ、良いところに!
彼ねー、日本人の会話友達が欲しいんだってー。……なってくれない?』
ロン毛『……』
私『(ルームメイトとなかなか喋る機会無いしなぁ……)
はい、いいですよ』
寮母さん『良かったー。じゃあ後は二人でごゆっくりー』(スリッパの音パタパター)
( ^ω^ )……
ロン毛について何も説明なしに名前も知らんロン毛と二人きりにされた……!!
ロン毛『…………』
私『ひ、昼ご飯食べた??』
ロン毛『……まだ……』
私『う、うどん食べに行く??』
…………
これがM氏との出会いであった。
うどん屋に行って下手くそにカレーうどんを食べるロン毛。
服にカレーを飛ばし髪の毛をカレーにディップするロン毛。
思った以上に楽い昼御飯になった。
でも、基本的にボソボソ喋るし感情の起伏はそんな無い感じの人だったので
(あぁ、アメリカ人にも根暗は居るんやなぁ……)というのがM氏に対する第一印象でした。